2015年12月19日土曜日

西原大輔詩集「詩物語」


(お送りいただいた本から)

 広島大学教授の西原大輔さんから送られてきた。前回の倉本修「美しい動物園」と同じ出版社「七月堂」の新刊で、ちょっとびっくり。
 西原さんは、10数年前、国際日本文化研究センターの共同研究会の懇談会で出会って以来、新刊がでれば、お送りいただいている。ありがとうございます。
 (以下、出版社の紹介文から)

詩物語
西原大輔

詩を書いた。その心境も

詩の後に詩人のエッセイが書いてある。詩を書いたその心の内を明かすとは、なんとも大胆。しかしこれは著者曰く古来よりの由緒あるスタイルである。
自由に詩を作ったと言いながらも、独自のスタイルは崩さない著者の‘粋’な詩集だ。

 『詩物語(しものがたり)』という書名は、平安時代の歌物語(うたものがたり)から発想しました。『伊勢物語』『大和物語』『平中物語』では、和歌と短い文章が一体となっています。実在した人物について語られることも多く、一種の伝記のような性格を持ちます。

  短歌に詞(ことば)が加わり、韻文と散文が融合した抒情的作品。『詩物語』は、そのような詩文交響の世界を意識しつつ作ったものです。歌物語では、定型三十一文字が鍵ですが、本書では、主として自由律詩が中心となっています。
 通常、詩集に掲載されるのは、詩作品だけです。私はそのような本を手にしつつ、詩人自身による解説が添えられていたら、と思うことがしばしばあります。詩とエッセイを並べた『詩物語』では、詩が文を引き立たせ、文が詩を補うものとなるよう心がけました。(「はじめに」より)

  うれしい黄昏

なんてやさしい黄昏だ/ひとり窓辺にくつろげば/網戸から良い風が来る/蜩があわれを歌う/家々に明かりが点る/夜空には星が瞬く……/風が心を撫でてゆく/うれしい孤独の黄昏だ

 日常のふとした瞬間に、目の前の景色がどこか遠い異郷の光景に見えてくることがある。いつもの場所にいるはずなのに、自分がまるで見知らぬ土地に迷い込んだかのような錯覚。ある夏の晩、僕は広島大学の研究室から外を眺めながら、気の遠くなるような、不思議な感覚を味わっていた。

詩 左頁:エッセイ

詩集
2015/11/30発行
四六判 上製・箱付
3,240円(税込)

2015年12月18日金曜日

「美しい動物園」


(お送りいただいた本から)

 先日、大阪・空堀の居酒屋で、倉本修さんとばったり出会った。20年ぶりの再会になるだろうか。
実は、私の最初の著作「理想のゆくえ」の装幀をしていただいた方です。
 のちほど、この本が送られてきたが、素敵な装幀の魅惑的な本だ。(以下、出版社の紹介文から)



美しい動物園
文・挿画:倉本修
「絵と文」による幻想譚
ようこそ、美しくも奇妙な動物園へ。

表紙絵から既に不可思議な胸騒ぎを覚える。本を開くとまず眼に入る岩のような遊び紙、続く扉も凹凸感がある。そして始まるこの「絵と文」による幻想譚。そこで気づく、読者は岩山や砂漠を越えて〈ユルムチ〉という奇妙な土地にやって来たのだと。文によって体験される絵の中の世界は荒涼で殺伐としており、現実とは違う法則性に満ち、危険であり、とびきり魅力的だ。

檻の前に立つとわたしはフェルトンに聞いた。そんなに腹が空いたのか。餌に限りがあるのにいったいどれだけ喰えばたりるのだ?
……おれは生命ある限り喰い尽くさなければならないとフェルトンは言った。それが自分の進むべき道だとも言った。
なぁあんた腹は空かないかい? 今度はフェルトンが聞く。おれには風に揺れる樹々のざわめきや鳥のさえずりでさえ「喰え」と言っているように聞こえる。これはお互いの生命にかかわることだから言うがおれはあんたをどうしても喰いたい。その出っ張った腹や脂ののった太い腕。さぞ旨かろう。この檻はいずれ壊れるに違いない。おれの身体はどんどん大きくなっていくからだ。(「美しい動物園」―[felton]より)

幻想譚
2015/05/11発行
四六 小口折

栞(20頁)付 装丁:常松靖史 組版:TUNE
1,620円(税込)

2015年11月29日日曜日

「ひろちか先生に学ぶ こよみの学校」

(お送りいただいた本から)

「ひろちか先生に学ぶ こよみの学校」
 中牧弘允著

 「こよみの学校」とは、昔からある暦について、暦法のちがい、行事のいわれ、流通するカレンダーの話題などを取り上げて、紹介している暦情報サイト「暦生活」内のコラム。

 中牧さんは国立民族学博物館在職中から世界のカレンダーの収集と、現地調査を重ね、暦にまつわるさまざまな話題を興味深く紹介している。

 その数は約80か国、1500点に及び、日本カレンダー歴文化振興協会(暦文協)の設立(2011年)にもかかわったそうです。

 この本は、「新日本カレンダー」のホームページの連載コラム
http://www.543life.com/campus.html
 の2年分を再編集して、収められています。

著者紹介
日本カレンダー暦文化振興協会 理事長
中牧 弘允
国立民族学博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授。
吹田市立博物館館長。専攻は宗教人類学・経営人類学。

2015年11月28日土曜日

「歌」の精神史

(お送りいただいた本から)

「歌」の精神史
山折哲雄 著

 2006年8月に中公叢書として刊行されたものが、このほど文庫となった。
文庫版のあとがきに
「あらためて、この国では一年が、正月の「歌会始」ではじまり、年末の「紅白歌合戦」で暮れる年中行事のくり返しで運行されていることを思わないわけにはいかない。「歌」はいぜんとして時代を映し出す鏡、時代の「精神」を照らし出す光源でありつづけている」
とある。
 冒頭の第一章「空を飛ばなくなった歌ー美空ひばりと尾崎豊」など、情感あふれる文章に改めて魅了させられた。

日本の伝統的詩歌と歌謡に底流する生命の昂揚感と無常観。万葉以来の生命のリズムであり、魂の躍動を促す叙情の復権を説く力作論考。

内容(「BOOK」データベースより)
いま、叙情が危ない。われわれのこころの世界が乾き、叙情を受け容れる器が水漏れをおこしているのではないか。叙情とは、万葉以来の生命のリズムのことだ。日常の言葉を詩の形に結晶させる泉のことだ。それが危機に瀕しているのは、歌の調べが固有のリズムを喪失しているからだ。いまこそ、「歌」の精神を取り戻すときではないか。


文庫: 257ページ
出版社: 中央公論新社 (2015/11/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4122061989
ISBN-13: 978-4122061989
発売日: 2015/11/21

2015年11月21日土曜日

むのたけじ講演会in京都

100歳のジャーナリスト、むのたけじさんの講演会を聞く。



京都・東本願寺での講演。
あと一か月で101歳になるというむのさん。手をふりかざし、熱っぽく語る姿に圧倒される。

お話は、秋田の農家で生まれ、中学への進学ができたのは、近くの真宗のお寺の僧侶の一言だったこと。
そして東京外語大学への進学も、中学の教師の母校で、多くの人に支えられて学び続けることができたこと。
100歳までの人生を振り返りながら、平和の大切さを渾身の力を振り絞って訴えていた。

2015年11月18日水曜日

元喫茶店「獨木舟」店主、田中元三さん逝去の知らせ。

元喫茶店「獨木舟」店主、田中元三さん逝去の知らせが届く。

阪神尼崎駅南側にあった喫茶店「獨木舟」店主、田中元三さんが10月30日、83歳にて急逝された、と田中さんの家族から手紙が届いた。

田中さんが生前に準備していた<お別れの言葉>を添えて。
そこには、田中さんの生涯愛していた詩人、伊東静雄の詩「曠野の歌」の「わが死せむ美しき日のために」が引用され、感謝の言葉が述べられていた。
 喫茶店の名前「獨木舟」も伊東静雄の詩からとり、伝票にもその詩が書かれていた。

この喫茶店には1973年、毎日新聞阪神支局に赴任して新聞記者1年生のとき、一人でよく通ったものだ。尼崎の警察周りをしながら、夕暮れとき、入り口近くのカウンターに座り込んでは、新米の記者としていろいろ取材して驚いたことなどを勝手にしゃべり、、田中さんはサイフォンコーヒーをかき混ぜながらにこやかにうなづきながら、聞いてくれた。

それからあちこち転々し、2007年にぶらりと店を訪れると、「本当におひさしぶりですね」とうれしそうに迎えてくれた。あれから34年も経っているのに、私のことをしっかりと覚えてくれていたのだ。そして「でも、駅前再開発にかかり、店は来年閉めます」という。とても残念そうだった。

詩の朗読会などが開かれ、文学サロンとしてさまざまな人たちの交流の場にもなっていたのだ。その後、田中さんは伊東静雄や佐伯祐三らに寄せた静謐で、美しい文章で綴られた随想などを送っていただき、それにはいつも「厳しい批評を」という言葉が添えられていた。

先日ふと田中さんのことを思い出し、私がこの夏に亡くなった沖浦和光さんの追想記を小冊子にして送付したところ、田中さんの家族から訃報を知らされたのだ。手紙には、腎臓の悪性リンパ腫を患って死を迎える田中さんの姿が詳細に書かれていた。どこか不思議な縁を感じざるをえない。合掌。







2015年11月13日金曜日

【年表】 子どもの事件 1945-2015

(お送りいただいた本から)

沖浦和光さんを偲ぶ会で、ひさしぶりにお会いした市民活動家の山本健治さんからお送りいただいた。
山本さんとは、私が1980年代初め、毎日新聞社高槻駐在をしていたころから親しくさせていただき、いろんな情報を教えてもらい、たくさんの刺激を受けた人だ。
本には「子どもたちの置かれている状況を憂いつつ、少しでも良くなること願いつつ」という寄せ書きがありました。


【年表】 子どもの事件 1945-2015
著者山本 健治 【著】

出版社柘植書房新社
発売日
2015年11月
発行形態単行本 ISBN9784806806790
税込価格3,240円

目次

第1期 1945〜51年 敗戦による混乱と価値観崩壊、貧困と不足・不満の時代—道徳・倫理の崩壊、生きんがための犯罪、夢も希望もない自暴自棄の犯罪

第2期 1952〜64年 復興から経済成長、渇望から欲望の実現と不満の爆発—練鑑ブルースから暴力教室、カミナリ族から暴走族へ、不良少年が非行少年に

第3期 1965〜83年 いざなぎ景気から石油危機、安定成長への転換が不安の時代—ベビーブーム世代が大人になり戦後第2の子捨て・子殺し時代に。その子は親殺し

第4期 1984〜97年 安定成長・構造転換からバブル経済、そして破綻・長期不況—鬱屈時代が生み出す残虐不可解殺人、大人社会のイジメが子どもの世界でも

第5期 1998〜2010年 バブル破綻不況に、リーマンショックが追い打ち—生活保護世帯・無職男性・ワーキングプアーの増加と子どもへの虐待・DV問題化

第6期 2011〜15年 政権交代幻想の破綻、東北大震災、政権は元に戻ったものの新たな不安—減らない子どもに対する虐待、再び増えているイジメ・不登校、そして引きこもり

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

山本/健治
1943(昭和18)年大阪生まれ。1966(昭和41)年立命館大学法学部卒業後、大阪読売広告社、村田製作所勤務。1975~83(昭和50~58)年高槻市議。1983~87(昭和58~62)年大阪府議。市民派地方議員として活動した後、著述業に転じ、夕刊紙・経済誌等に記事を発表し単行本も発行していた一方で、みんなで保育所をつくり、その社会福祉法人理事として、子どもをめぐる問題に関わってきた。同時に環境問題の市民運動の世話役としても活動してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

2015年11月8日日曜日

☆「【大阪発】アカンで、日本!―理工系にとっての戦争―」


☆「【大阪発】アカンで、日本!―理工系にとっての戦争―」
11月7日(土)13:30開場、14:00開演
場所:御堂会館・南館5階ホール
大阪市中央区久太郎町4-1-11
講師 山本義隆(科学史家、元東大全共闘議長)
 「日本の科学技術―理工系にとっての戦争」
講師 白井 聡(政治学者、京都精華大学専任講師)
 「ネオリベラリズムと反知性主義」
参加費:1500円
◎参加ご希望の方は、「参加お申し込み」ページ(公式ホームページ http://yamazakiproject.com/内)からお願いします。(定員になり次第、締め切りとさせていただきます)
主催:10・8山﨑博昭プロジェクト大阪事務局
北本法律事務所内 FAX: 06-6365-0009
公式ホームページ http://yamazakiproject.com/
E-mail monument108@gmail.com
協賛:一般社団法人 大阪自由大学(Osaka Freedom University)


2015年11月3日火曜日

沖浦さんを偲ぶ会

しのぶ会:民俗学者の沖浦和光さん 大阪で300人が送る

毎日新聞 2015年11月04日 20時55分(最終更新 11月04日 22時46分)

今年7月に亡くなった桃山学院大名誉教授、沖浦和光さんをしのぶ会。中学教諭時代の教え子でタレントのなべおさみさんが思い出を語った=大阪市港区のホテル大阪ベイタワーで2015年11月3日、中村美奈子撮影
今年7月に亡くなった桃山学院大名誉教授、沖浦和光さんをしのぶ会。中学教諭時代の教え子でタレントのなべおさみさんが思い出を語った=大阪市港区のホテル大阪ベイタワーで2015年11月3日、中村美奈子撮影

 聞き取り調査を通じて被差別民の歴史を発掘した民俗学者で、今年7月に88歳で亡くなった沖浦和光(かずてる)さんをしのぶ会が3日、大阪市港区のホテルで開かれた。約300人が出席し、故人の足跡に思いをはせた。
 沖浦さんは東京都大田区立中学での英語教諭を経て桃山学院大教授、同学長を務めた。被差別部落の住民や海や山で暮らす漂泊民に会い、生活や文化、芸能について聞き取るフィールドワークを重視した。研究で何度も通ったインドネシアの海に今年8月散骨され、会場では沖浦さんの講演風景や散骨の様子が映し出された。
 中学教諭時代の教え子だったタレントのなべおさみさんが、当時の思い出を披露した。「沖浦先生は野球部の先生で、部員に『ええなあ、キャッチングええぞ。キャッチャーって言うやろ、つかまえるっちゅうことや』と温かく話しかけ、何の変哲もない選手が名選手に変わった。試合は負け知らずになり、私たちは沖浦先生のたなごころに踊らされていた孫悟空でした」と懐かしんだ。【中村美奈子/デジタル報道センター】

2015年10月31日土曜日

(送られてきた本から)

社会学の起源―創始者の対話

桃山学院大学教授の竹内真澄さんから

内容紹介

本書は 多少風変わりな社会学史のテキストである。社会学は一九世紀中盤に誕生した。なぜ、いかなる理由で社会学は生まれたのか。社会学の創始者たちが、時代をどう読み解き、何を意図し、いかに学問創造に関わったのかを探ってみたい。この作業を通じて「社会学の起源」を検討するのが本書の目的である。
多少風変わりだというのは、筆者が解説する手法ではなく、社会学の創始者であるコント、スペンサー、マルクスが互いに語り合うというやり方をとった点だ。副題の「創始者の対話」というのはその意味である。(「はじめに」より)

著者について

竹内 真澄
1954 年 高知県生まれ
1982 年 立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学
現 在 桃山学院大学社会学部教授、
京都自由大学講師

2015年9月21日月曜日

世界遺産登録後の三池炭鉱跡めぐり

世界遺産登録後の三池炭鉱跡を歩いてきました。

ひさしぶりに三池炭鉱の宮原鉱跡(大牟田市)に行くと、駐車場が整備され、観光バスがきていて、つぎつぎと見学者がおとずれていたのに、目を見張りました。




 駐車場にある公衆トイレ。
炭鉱電車の形をしていたのがおもしろい。
 宮浦坑口の煙突

2015年8月24日月曜日

山折哲雄さんの絵本「おじぞうさんはいつでも」の出版パ―ティ8月24日

山折哲雄さんの絵本「おじぞうさんはいつでも」の出版パ―ティが8月24日、京都の東急ホテルで開かれました。

京都の知事、市長のほか文化人ら約250人が出席。私もひさしぶりにお会いする方々がたくさんおられました。

チャリティーを兼ねた出版記念会で、参加者には絵本2冊が配られ、参加費用でお地蔵さんをつくり、来年の3月11日は東北の地域に寄贈するそうです。

 絵は永田萠さん






2015年8月3日月曜日

「Message ヒロシマ・ナガサキそしてフクシマからあなたに届けます」梨の木舎

「Message ヒロシマ・ナガサキそしてフクシマからあなたに届けます」梨の木舎


(いただいた本から)

「あの夏の日を忘れない 長崎の原爆 1945・8・9」
(長崎北部ゆりの会)と
「よぞら」(広島あおしまグループ)
の二つの「布の絵本」が一冊の絵本になりました。

東京の布の絵本連絡会の渡辺順子さんから送られてきました。
「布の絵本は、子どもも大人も高齢者も、障がいを持つ人も、みんなが楽しめるユニバーサルな本です」と語る渡辺さん。2冊の「布の絵本」を一冊の絵本としてより多くの人に届けたいという絵本作家の津田櫓冬さんの、思いから生まれたそうです。


梨の木舎
1200円プラス税



2015年7月31日金曜日

尹東柱詩集「空と風と星と詩」(上野都翻訳)

(いただいた本から)

尹東柱詩集「空と風と星と詩」(上野都翻訳)



日本に留学、わずか28歳で獄死しながら、清冽な詩群をあふれるように遺していった尹東柱。その詩想に共感、訳した詩集からは、一葉に立つ風にも心を痛め、三度の冬を耐え、草群れのように萌えたつ春を夢見た詩人が魂が蘇る。
 (詩人、石川逸子の帯文から)

翻訳者
上野都
1947年東京生まれ。北九州大学外国語学部米英科卒。
福岡県にて詩誌「アルメ」同人となる。在日韓国文人協会正会員。日本現代詩人会会員。
詩集に「此処に」「海をつなぐ潮」「地を巡るもの」など。

コールサック社
定価 1500円+税

2015年7月26日日曜日

「宮崎駿再考ー『未来少年コナン』から『風立ちぬ』」村瀬学著

(いただいた本から)

「宮崎駿再考ー『未来少年コナン』から『風立ちぬ』」村瀬学著

宮崎アニメの破局のイメージを超え、地球規模の力や現象を感得する特異な感性の働きに、3・11後の今を捉え返すカギを探りあてる。
宮崎駿はいつも「地球」のことを考えていた!宮崎アニメに貫かれている「石」や「風」や「星」へのこだわりに注目し、2011.3.11を経た私たちが今受け取るべき“未来へのメッセージ”を提示する。
村瀬学さん
1949年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。同志社女子大学特任教授(児童文化論)。2010年に第34回日本児童文学夫学会奨励賞を受賞。著書に、『宮崎駿の「深み」へ』(平凡社新書)、『カップリングの思想』(平凡社)、『10代の真ん中で』(岩波ジュニア新書)、『初期心的現象の世界』(洋泉社MC 新書)、『「あなた」の哲学』(講談社現代新書)、『長新太の絵本の不思議な世界』(晃洋書房)、『徹底討論 古事記』『古事記の根源へ』(共に言視舎)など。

守誠さんの新著「『行ってきます』を英語で言えますか?」

(いただいた本から)

「『行ってきます』を英語で言えますか?」

小学校で習った言葉、使っていた言葉、教科書に出てくる言葉を英語で言えますか?日本語だと小学生でも知っているのに、英語になると言えそうで言えない!ベストセラー「さか上がりを英語で言えますか?」に続く待望の第2弾!
守 誠
名古屋市立大学特任教授。名古屋市立大学22世紀研究所副所長。1933年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。総合商社に32年間勤務(その間、モスクワ勤務)後、中途退職。愛知学院大学、同大学院などで教鞭(通商政策、知的財産権など)をとり現職に

2015年7月25日土曜日

鶴見俊輔さん逝去。毎日新聞(24日夕刊)に評伝掲載

鶴見俊輔さんが逝去されました。93歳。

毎日新聞(24日夕刊)に私が書いた評伝が掲載されました。

大切なことをたくさん教えていただきました。


2015年7月21日火曜日

☆大阪自由大学からのお知らせ
 7月14日、京都大学で開かれた緊急シンポジウム「学者の会×SEALDS
KANSAI」で熱弁をふるわれた山室信一先生を迎えての講演会を開きます。
ぜひご参加ください。

●公開講演会「戦後70年から顧みる満洲国」

講師は、山室信一・京都大学人文科学研究所教授

 東京大学法学部卒。衆議院法制局参事、東北大学助教授、京大人文科学研究所
 教授、今年3月まで同所長。著書に「キメラー満洲国の肖像」(吉野作造賞)、
「思想課題としてのアジア」。「憲法9条の思想水脈」(司馬遼太郎賞)など、紫
綬褒章(2009年)。

7月27日(月)18:30~20:00
会場は、上田安子服飾専門学校本館
定員50人、参加費1000円

申し込みは下記まで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
主催 一般社団法人 大阪自由大学
大阪府吹田市豊津町9-22 大同門本部ビル7階(〒564-0051)
電話 06-6386-4575
E-mail: kansaiforum@gmail.com
URL: http://kansai.main.jp/
・・・・・・・・・・・・・・・

2015年7月20日月曜日

「スコットランド酔夢紀行ーシングルモルトへの旅」佐々木幹郎

(いただいた本から)

「スコットランド酔夢紀行ーシングルモルトへの旅」佐々木幹郎

内容紹介
無類のウイスキー通である詩人・佐々木幹郎が、東京、大阪の知られざるバーで、そして聖地スコットランドの蒸溜所まで出向いて、最高の銘酒を破顔痛飲する極上のエッセイ! 日本で始めてウイスキーを作ったNHKの朝ドラ『マッサン』の舞台、山崎・余市にも足を伸ばし「魂の水」を堪能する。思わずウイスキーが飲みたくなる1冊。
【目次】
第一部 スコットランドで飲む(マッカラン、ザ・グレンリベット、クラガンモア、ボオモア蒸溜所ほか)
第二部 秘密の酒蔵で飲む(赤坂「ですぺら」、大阪「バー・リー・アイラ」ほか)
第三部 山崎と余市で飲む
【著者について】
1947年、奈良県生まれ。詩人。中原中也研究の第一人者として知られ、1988年、『中原中也』(筑摩書房)でサントリー学芸賞受賞。1992年、『蜂蜜採り』で高見順賞受賞。2002年、『アジア海道紀行--海は都市である』(みすず書房)で第54回読売文学賞・随筆紀行賞受賞。サントリー地域文化賞選考委員。写真は齋藤亮一。

内容(「BOOK」データベースより)
シングルモルトの味と香りを語ることは、人生を語ることに似ている―エジンバラ、スペイサイド、アイラ島、山崎、余市…酒を飲み、造り手を訪ね、その土地の空気に触れながらめぐった蒸溜所とバー、出会った人々とは―スコットランドと日本をつなぐ、ほろ酔いの旅。最高の銘酒を破顔痛飲する極上のエッセイ!

「東北を聴く」佐々木幹郎

(いただいた本から)
「東北を聴く」佐々木幹郎

新書判・並製・218頁
■定価(本体 740円 + 税)
■2014年2月20日
■ISBN978-4-00-431473-8 C0295
「牛方節」「斎太郎節」「新相馬節」…….土地に生まれて根づいた唄に,人々はどんな思いを込めてきたのか.時代を経て人々に口ずさまれる中で,唄はどのような変容をとげてきたのか.詩人が,津軽三味線の二代目高橋竹山とともに,東日本大震災被災地の村々を「門付け」して歩いた,民謡と語りをめぐる旅の記録.

2015年7月13日月曜日

「水田洋 社会思想史と社会科学の間」竹内真澄編

水田洋 社会思想史と社会科学の間」竹内真澄編

(いただいた本から)
「水田洋 社会思想史と社会科学の間ー近代個人主義の未来へ貫くー」竹内真澄編
 社会思想史学者、水田洋宇治の学問的な歩みを聞き取り、それを現代史の思想遺産として受け止め、いつでも誰でもが利用できるように知識の共有材としてまとめられたブックレット。
発行:市民科学研究所
発売:晃洋書房
1000円

「石田雄に聞く 日本の社会科学と言葉」竹内真澄著



「石田雄に聞く 日本の社会科学と言葉」竹内真澄著


(いただいた本から)
「石田雄に聞く 日本の社会科学と言葉」竹内真澄著
本の泉社刊
1400円プラス税
政治学者、石田雄氏へのインタビューを通じて、一人の社会学者がその時代をどう生き、つかみ、作品化したのかを考えたもの。

2015年7月12日日曜日

太田順一著「無常の菅原商店街」

写真集「無常の菅原商店街」

(いただいた本から)

無常の菅原商店街 単行本(ソフトカバー) – 2015/7/1
太田 順一 (著)
震災20年、神戸市長田区菅原商店街。
生命の痕跡にシャッターを切り続けてきた太田順一の写真集。
震災の焼け野原をおがむように撮り進められた写真31点に、
おびただしい人間の生死をみつめつづけてきた大和の風景が寄り添う。
1=「無常の菅原商店街」31点
2=「無常の大和風景」116点
出版社からのコメント
「時代をこえて、
  足元には
 同じ地面が
   広がっている
私は戦争による空襲を知らない。
だが阪神大震災のとき一面がれきの焼け野原を見た。
この群集の街が、今、突然消えたとしても、
それはべつだん不思議なことではない。
私のふるさと大和の町や山野を歩いていて、
折にふれ浮かんだ思いは、こうだ。
「季節はめぐり、ものはみな風景となっていく。私もまた。」
(『無常の菅原商店街』 太田順一 あとがき より)

2015年7月5日日曜日

「言葉の初金箱」木村聖哉著

言葉の貯金箱」

(いただいた本から)
「言葉の貯金箱ー私の読書ノートからー」木村聖哉
 性・老・病・死・男、女、政治、経済、思想、文化、芸術、スポーツなだど人生万般にわたる示唆に富む名言、警句、箴言が詰まっている。著者が20数年の間、ノートに記してきた。