2012年8月25日土曜日

大橋隆氏をしのぶ会、東京で。


大橋隆氏を偲ぶ会


 今年3月に亡くなった友人、大橋隆氏の偲ぶ会が25日、東京・人形町の居酒屋であり、出席した。彼の日経時代の同期生がよびかけ、彼が世話になった月刊日本の主幹、南丘さんや出版社「審美社」の韮澤さんら9人が参加した。
 破天荒な人生を終えた彼をめぐる「被害者の会」といいながら、抱腹絶倒のエピソードが次々と飛び出し、あの世にいってしまえば、やはり愛すべき男だったな、とみんな、口にした。だれよりも、にぎやかな席が大好きで、人間接着剤として生きた彼が一番、この席にいたかっただろうと思う。

 交通事故でなくなる前日、日経本社をたずね、会議中の同期生、Sさんに会えなかったが、受付の女性には、「あなたいい顔している。きっといいことあるよ」と声をかけて去ったという。その受付嬢そのとき、何の心当たりも無かったものの、「なんとなくうれしくなった」そうだ。それから数日後、その受付嬢は妊娠していることがわかり、「あの人はいまどうしていますか」と聞かれたSさんが「亡くなったよ」というと、彼女は絶句したという。
 多彩な女性遍歴のはて、彼は最後、女性を喜ばせる一言を言い残して、あの世にさった。京都・西陣で生まれ、「京都の寅さん」を自称していた彼らしい話だ。合掌。

Add Star

2012年7月14日土曜日

保田與重郎の墓

保田與重郎の墓が・・

14日、大津市の義仲寺を訪れると、奥まった庭の隅に保田與重郎の墓があった。木曾義仲巴御前松尾芭蕉の墓があることで知られているが、「どうしてここに保田與重郎の墓が・・」。

お寺の執事は「お気づきになりましたか。この寺がいまあるのは、保田さんおかげです」とよくぞ聞きいてくれましたとばかりに詳しいいきさつを語ってくれた。詳細は近いうちに雑誌に書きますので、こうご期待!

三浦寿夫氏逝去

三浦寿夫さんが亡くなった

高槻市の中学の元数学教師、三浦寿夫さんが亡くなったと連絡があった。
7月7日のことで、1950年生まれだから享年62。毎日新聞高槻駐在のときに知り合ったからもう30年のつきあいだ。中学教師のかたわら、原水禁の活動にも従事し、退職後、それに打ち込むと言っていたが、昨年8月、がんがみつかったときには、もう末期だったと今日、初めて聞いた。教育の行く末に嘆き、よく夜、「どう思う?」と電話がかかったきたが、突然の訃報に茫然とするばかりだ。今年は知人が続いてあの世に去っていく。合掌。

2012年3月19日月曜日

大橋隆氏逝去


自称”京都の寅さん”の大橋隆氏逝去


”京都の寅さん”を自称しながら、破天荒な人生をすごしてきた友人の大橋隆氏が3月17日深夜、亡くなった。享年60
 17日(土)深夜、東京・亀有の路上で、自転車にのっていたところ、車と衝突して、身体を強打。病院に運ばれたが、まもなく死亡したという。身元不明者として亀有警察署が調べ、生活保護を受けて住んでいたアパートの遺品から昨日、兄さんに連絡がつき、身元の確認がとれたそうだ。
 同志社大学法学部を卒業後、日経新聞社に入り、出版局を中心に仕事をしたあと、退社。その後、多様な仕事を転々としながらも、私との親しい関係は続き、互いに「腐れ縁だな」といいながら、あちこちでよく飲んだ。最初に出会ったのは、1984年、フランスの作家、アラン・ロブ・グリエを囲んで大阪府高槻市の居酒屋で飲んだ時(右から2人目)だから、もう28年におよぶ付き合いだった。合掌。
 
横断歩道ではねられ、自転車の男性死亡
TBS系(JNN) 3月18日(日)14時25分配信
 17日午後11時半すぎ、東京・葛飾区にある交差点で、自転車で横断歩道を渡っていた会社員の大橋隆さん(60)が左から来た乗用車にはねられました。大橋さんは病院に運ばれましたが、死亡しました。
 警視庁は、乗用車を運転していた会社員の千本木茂雄容疑者(35)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕しました。千本木容疑者は「車道の信号は青だった」と話しているということで、警視庁は事故の状況を調べています。(18日13:25)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2009年1月、岡本太郎美術館にて

大橋隆『下町讃歌』
目次]
浅草―泣いて笑って、呑んで呑まれて;上野―西郷さんに見守られて;入谷―古き良き時代へタイムスリップ;根津・谷中・千駄木―坂の町散歩、行ったり来たり;湯島・神田―老舗カフェでひと休み;西新井―東と西の弘法大師さん;柴又―寅さんは永遠に;立石・四ツ木―素朴な笑顔が美味なる肴;王子・赤羽・十条―お地蔵さんに守られて;荒川線―トコトコ楽しい下町めぐり〔ほか〕
[出版社商品紹介]
“京都の寅さん”と呼ばれ、居酒屋と銭湯をこよなく愛する著者が、東京下町を自由気まま、気の向くまま、風の向くままに駆けめぐる。
http://d.hatena.ne.jp/classerkenji/20100624/1277335360
橋本健二氏 都市論・東京論
 著者とは、近所の銭湯風カフェ「さばのゆ」で会った。その場で奨められて買ったのが、この本。帯に「京都生まれが東京の下町を好きになるとは珍しく、新鮮。しかも下町の魅力は居酒屋と銭湯にありというのだから、、うれしいではないか」と、川本三郎の推薦文がある。
 著者は雑誌『東京人』で企画営業を担当していた人物。編集者ではないので、文章にはやや素人臭さが残る。浅草から始まって、上野、入谷、谷根千と、下町各所を回っていくのだが、情報量にもやや粗密がある。しかし、著者が愛して止まない浅草、若い頃から親しんだ早稲田周辺など、幅広い着眼と思い入れが相まって、類書にみない味わいがある。面白いのは、ときどき出てくる京都との比較。築地、月島、佃島を取り上げて、海と川を背景にもつ東京の地理的な広がりこそ、京都にない東京の魅力だという。
 素朴ながら分かりやすい手書きの地図が多数あって、散歩の参考に使える。一般書店では、なかなか見かけないかもしれない。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
著者紹介
大橋 隆 (オオハシ タカシ)  
1951年、京都生まれ。下町・西陣で育つ。同志社大学卒。日本経済新聞社勤務後、雑誌『東京人』企画営業部長を経て、イベント・出版プロデューサーとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)