
「本歌取り」ならぬ「本詩取り」とは西原さんの造語です。すべて短い詩が「本詩取り」の手法で作られ、収められています。西原さんは
「人間が感じ考えることは、古典文学に表現されつくされています。僕ができるのは、過去の人類の文学遺産を遥かに仰ぎ見て、これに新しい言い方を加えるだけです。これこそすなわち、僕が『本詩取り』を試みる所以です。古きを温め新しさを知る、と言い替えても良いでしょう」
といっています。
序詞、「詩集を読んで下さる方へ」として
詩か詩でないかはわかりません
わずかな文字の連なりです
あなたが読んでくだされば
心が活字を詩に変える
と書かれてありました。
七月堂刊
2000円+税