(いただいた本から)西原大輔著「本詩取り」(七月堂)
広島大学教授の西原さんから素敵な本が送られてきた。いつもながら、装丁がおしゃれな小型本です。(10数年前、日文研の共同研究の勉強会で、ご一緒して以来、本をお送りいただき、ありがとうございます)
「本歌取り」ならぬ「本詩取り」とは西原さんの造語です。すべて短い詩が「本詩取り」の手法で作られ、収められています。西原さんは
「人間が感じ考えることは、古典文学に表現されつくされています。僕ができるのは、過去の人類の文学遺産を遥かに仰ぎ見て、これに新しい言い方を加えるだけです。これこそすなわち、僕が『本詩取り』を試みる所以です。古きを温め新しさを知る、と言い替えても良いでしょう」
といっています。
序詞、「詩集を読んで下さる方へ」として
詩か詩でないかはわかりません
わずかな文字の連なりです
あなたが読んでくだされば
心が活字を詩に変える
と書かれてありました。
七月堂刊
2000円+税
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